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【現場活動】スポーツ現場における看護師の活動
近年、スポーツ現場における看護師の需要が高まっています。
院内での医療を展開する様子や動きを知っているからこそ、看護師の視点をスポーツ現場でのケアや活動に活かすこともあり、潜在的ニーズも高いと考えます。
【スポーツ現場における医療ニーズ】
スポーツ現場で医療従事者が関わる内容として、通年でのメディカルチェックや予防対策、栄養管理、服薬指導、受診フォローなどがあります。
競技大会や大規模イベント開催時には、選手だけでなく、スタッフや観客など全ての人を対象に、熱中症や外傷、感染対策と医療ニーズも多岐にわたります。具体的には、①現場救護体制の準備、②救護所やファーストレスポンダーとしての傷病者のトリアージや初期判断、③現場での初動対応や一次・二次救命処置などの医療の質の担保、④有事発生時の、消防や警察、搬送先病院との情報共有や伝達、⑤選手、参加者やそのご家族への対応時の説明やフォロー、などがあります。
このように、医療従事者がスポーツ現場で直接関わることで、傷病者発生時のスムーズな受け入れ、早期診断、治療介入、選手や参加者の安全性の向上、傷病者の状態悪化を予防や早期復帰へと繋がることが期待できます。
【スポーツ現場における看護師の役割】
院内での医療業務に従事する看護師が、このようにスポーツ現場に関わることは、スポーツ現場から搬送先病院まで、先を見据えた一貫性のある連絡調整を行う中で、多職種連携のコーディネーター的な役割を担うことができると考えます。また選手・家族に対しては、大会中受傷した選手に対するファーストエイドや、重篤な外傷・疾病を発生した場合の動揺する選手・ご家族への精神的なサポート、医学的知識に基づいたフォローなど、スポーツ現場でも看護師がいることで、より細やかなケアができると考えます。
看護師としてこのような関わりができれば、対応の質の向上や、スポーツ現場、選手・関係者、搬送機関、医療機関へ連携の円滑化に大きく貢献でき、有用性は非常に高いと考えます。
【順天堂大学でのスポーツ医学の取り組み】
順天堂大学スポーツ医学研究室では、スポーツ医学分野での看護師の活躍・活動機会拡大のためのプラットフォームになることを目指します。
看護師、看護学生が、看護学に限らずスポーツ医学を多角的に学べる場を提供し、看護師・看護学生・病院・スポーツ現場を繋ぎ、いずれの場でも活躍できる知識と技術を持った看護師育成の一端を担っていけるよう取り組んでまいります。
さらに、医師、理学療法士、スポーツファーマシスト等の医療従事者だけでなく、アスレティックトレーナーやストレングス&コンディショニングコーチをはじめとする各分野のスポーツプロフェッショナルや指導者、学生、研究者、教員も含めた情報交換・共有の場を作ります。多角的・横断的にスポーツ医学を学び、オール順天堂でのスポーツ医学への取り組みを目指します。
ご興味のある方は、ぜひ下記にお問い合わせください。