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【教育】消防団員のけが予防!
順天堂大学スポーツ医学研究室のスタッフと消防基金が共同で開発した運動プログラムを動画で公開します。
消防団員とは、市町村の非常備の消防機関である消防団において、他の本業を持ちながら消防防災活動を行う非常勤特別職の地方公務員で、全国で約80万人が活動しています。このような消防団員の活動の多くを占めているのが“非常時に備えた演習訓練”ですが、特にその訓練のひとつである消防ポンプ操法訓練において、けがが多く発生(公務災害のうち約50%)していることが消防基金による調査から明らかになりました。けがの中でも圧倒的に多いのが、①太ももの裏側にある「ハムストリングの肉離れ」などの下肢の筋腱断裂・損傷と、②足首を内側にひねることで生じる「足関節捻挫」などの下肢の脱臼・捻挫で、これらは競技中のアスリートにもよく生じるけがです。
そこで今回、消防団員のけが予防を進める消防基金と共に、スポーツドクターをはじめ理学療法士やアスレティックトレーナーが在籍し、アスリートのけが予防に豊富な知見を持つ本学医学部スポーツ医学研究室がプロジェクトを立ち上げて、運動プログラムを開発。スポーツ医科学の観点から消防団員に多発するけがに特化した運動プログラムをつくり、全国の各消防団で取り組みやすいように動画で公開しています。
本共同プロジェクト設立の背景には、全国に約80万人いる消防団員の訓練中に、下肢の怪我が多く発生していることが明らかとなったことがありました。この運動プログラムは、アスリートがけがの予防やパフォーマンス向上のために日常的に行っている方法を、簡単に短時間で行えるよう改良しています。演習訓練中」に生じるハムストリングなどの肉離れや足関節捻挫の予防に特化するだけではなく、肩回り、体幹、股関節の動きの連動性に着目したエクササイズが含まれており、身体機能の向上に貢献することができます。消防団員皆様の健康維持・増進のお役に立てば幸いです。
(スポーツ医学研究室スタッフ一同)